EUの出入国管理システム(EES)が2026年7月1日からシェンゲン圏の全外部国境で運用開始される。ビザ免除国からの旅行者は初回入国時に指紋と顔画像の登録が求められる。システムは180日間のうち90日間の滞在可能日数を自動計算する。
パリ・シャルル・ド・ゴール、フランクフルト、アムステルダム・スキポールなど主要空港に1,200台のセルフサービスキオスクが設置された。初回登録後の処理時間は1人あたり平均45秒で、オーバーステイは各国当局に自動通知される。
英国、米国、カナダ市民も短期滞在であっても手続きが必要になる。頻繁に渡航する人は3回目の入国後、登録旅行者プログラムを利用して専用レーンが使える。データは3年間保存される。
国境当局は初月、主要ハブで最大40分の行列が発生すると予想している。航空会社はチェックインシステムを更新し、初回訪問者を識別する。従来のパスポートスタンプ制度は完全に廃止される。
複数のシェンゲン諸国を横断するビジネス旅行者は正確な日数管理が可能になる。観光局は登録不備により帰路の搭乗を拒否される可能性があると警告している。陸路国境への完全展開は9月までに行われる。
プライバシー擁護団体はGDPRに基づく厳格なデータ保護規則を指摘している。このシステムは不法移民を抑制しつつ、合法的な旅行を迅速化することを目的としている。当局は運用開始6カ月後に見直しを行う予定だ。
